ラッツ・オブ・ウィスター (Rats of Wistar)

ボードゲーム

どんなゲーム?

「ウィスター研究所から脱走した4匹のネズミのうちの1匹となり、誰がコロニーを率いるリーダーに相応しいかを決めるためにアピールをする」というテーマ。
リーダーとしての素質をアピールするために、チーズを探して探検したり、発明品を生み出したり、巣穴を広げて部屋を作ったり・・・どの方面でアピールするかはプレイヤー次第です。

ウィスター研究所:アメリカに1892年に創立された医学の研究所。そこで医学の実験のために選別されたネズミの子孫を「ウィスター・ラット」と呼ぶんだとか。ちなみにウィスター研究所公認ゲームとかではないようです。

人数1〜4人
時間90分
年齢13歳以上
デザイナーDanilo Sabia, Simone Luciani
出版年2023年 (日本語版は2024年)
イタリア

ルール概要

ゲームは5ラウンドにわたって行われ、各プレイヤーが家長コマを使って1手番ずつアクションを実行します。それを3周したら1ラウンドが終了。

全体を通して、基本的にはシンプルなワーカープレイスメントです。
6種類のアクションがあり、それぞれ対応するエリアにいる労働者コマの数でアクションの強さが決まります。
労働者コマは最初はフリーアクションで割り振れるものの、一度置いた後の移動はサブアクションや移動チップが必要。やりたいアクションに合わせて労働者コマを引き連れていくには…という計画も立てる必要があります。

対応するアクションスペースにはそれぞれサブアクションが設定されており、メインアクションの前後でボーナス的に使うことができます。ただし、サブアクションは毎ラウンド回っていくホイールの上にあるため、メインアクションに対応するサブアクションの数、組み合わせがラウンドごとに変わっていってしまいます。

2人プレイだとラウンドごとに先着1名しか入れないアクションが。

また、200枚近くのユニークなカードを使ってアクション強化や点数獲得もしていくため、どのカードをプレイして、指針にするかも重要となってきます。

ゲームの最後に最も多くのVPを獲得したプレイヤーが勝者です。引き分けの場合、その中で手番順が最も速いプレイヤーの勝利です。

夫婦2人の遊んでみた感想

いぺの場合

いぺ
いぺ

ワーカーは増えないので手番数は全員15回で固定。カードと目標を見てどこかには特化したいけど、ラウンドによってアクションを打てる回数が違うので計画が難しい!

2人で1時間くらいで終わる中量級でありながら、強そうな戦略を考える楽しさもあり、気軽に遊べて楽しかったな〜

おすすめポイント

限られた手番数と変わっていくアクションスペース

ワーカープレイスメントと言えば「ワーカーの数こそが正義!」ということは珍しくないですが、このゲームでは常に3個。つまり5ラウンドが必ず15手番で終わります
15手番であれもこれもできるはずもなく、手番をアクションに振り分けていくか考えてプレイしないと中途半端な状態でゲーム終了です。

特化したいけれど、どのアクションも少しはやらないと動きづらい。そのバランスを取る難しさが楽しいポイント。

200種類近くのユニークなカード

最初にもらえる2枚のカードに加えて、ランダムにカードが次々と出てきます。
永続的にアクションを強化できるものから最終得点に絡むものまで色々出てくるので、組み合わせをどうするか、どのタイミングで点数系のカードもプレイしていくかを考えることが勝利への鍵。

枚数が多いので都合のいいカードをプレイできるかは運も絡みますが、色々なシナジーを考えられそうなのがユニークカードのいいところですね。

いぺ
いぺ

どのカードをベースにしてシナジーを作っていくかが悩みどころ。

このカード獲得・プレイが比較的見通しのいい部分なので、ゲームの中核を担っていると言っても良さそうです。

気になるポイント

探検の見通しの悪さ

メインボード左側にある探検スペースですが、ここにある共通目標がゲーム中にオープンになります。
共通目標にはカードに描かれているタグが必要になることもあるので早めに見ておきたいのですが、誰かが1アクション使ってオープンにしなくてはなりません。
開けた人にボーナスがあるとはいえ、その内容もランダム。そこそこガチャ感はあります。

共通目標を達成すると個人ボード上の能力や得点を獲得できるので大事なところなのですが、手番数が限られている中で、それなりのコストを支払ってギャンブルにいくべきか…
目標に噛み合ったカードをうまく取れていた人が得をするので好き嫌いはありそう。

えり
えり

このランダム性も「未知の場所を探検する」というフレーバーに噛み合ってていいと思うけどな〜

アイコンで描かれてもわからない問題

ルチアーニ作品あるあるですが、カード効果が全てアイコン表記です。
わからないときはルールブック巻末のカード補足のページを見るのですが、載っていないこともしばしば。

そうなるとアイコン説明を見ることになるのですが、「このアイコンがこれで、このアイコンがこれだから、つまりこのカードはこういう効果ってことかな…」みたいな解釈をすることになります。これがたまに発生するので若干ストレス。
アイコンと文章を併記するスタイルには…ならないか…

えりの場合

えり
えり

テーマがお気に入りゲームのひとつ。
2人で遊んでも面白いけど、4人プレイの方がアクションスペースの取り合いがあって楽しかったな。

少人数でワカプレを遊ぶとアクションスペースの取り合いがゆるくなってしまうのは宿命か…
手番順を取るためのアクションも2人プレイでは少し重要度が下がります。

ただ、2人プレイでも面白さを損ねてしまうようなことはなく、「限られた手番数の中で自分のやりたいことを取捨選択する」という点での面白さは健在。

多人数プレイのときの「ここはしゃがんで手番順を上げておくか…?」というヒリヒリ感がワーカープレイスメントの醍醐味だよなーという方には3, 4人プレイ推奨ですが、2人でもアクションスペース数の調整も入って楽しく遊べます。

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